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在学生・卒業生からのメッセージ

岩城 吉剛さん

岩城平成15年 電気電子工学科卒業
平成17年 工学研究科・電子工学専攻修士課程修了
現在 浜松ホトニクス株式会社勤務

私は2005年3月に電子工学専攻を修士課程で修了し,現在は浜松ホトニクス(株)に勤務しています.

学部時代は電気電子工学科らしく半導体から通信まで電気電子に関わる学問を幅広く学び,卒業研究配属の際には量子光学や計測を主に研究している研究室を選択し配属されました.そして学部4回生・修士課程を通し,光を使った周波数標準の研究を行いました.研究を行う過程で,電子回路の製作,プログラミング,フライス盤を使った工作などを行い,測定システムの構築を行いました.また,量子力学や光学など,学部では詳しく学ばないが研究で必要となる知識を,独習は勿論のこと研究室での輪講や先輩・後輩と議論を行うことで深めることができました.肝心の研究については,組み上げた測定システムで行った実験結果をもとにして,研究経験豊富な先生方からのアドバイスおよび議論を行うことで,更なる実験および考察を進めることができました.研究の過程で査読付きの論文は出せませんでしたが,学会発表2件を行うことができました.また,私の行った研究に関する2件の特許出願にも貢献できたと思います.

私が現在所属している浜松ホトニクス(株)は2002年にノーベル賞を受賞した東大・小柴名誉教授の研究の舞台だったカミオカンデの光検出器・光電子増倍管を製造した会社としてよく知られていますが,私の所属している部署はそのような検出器などをシステムとして組み上げた計測装置の開発設計を行っています.具体的には,集積回路に生じる故障や製造上の問題を,光を利用して非破壊で解析するための計測装置を開発設計しています.特に最先端(2008年前半現在)の集積回路は一番小さな部分は45 nm(約20,000分の1 mm)と非常に微小で,なおかつ複雑になっており,回路設計を正しく行ったとしても正常に動作させることが困難になっており,故障解析も困難になりつつあります.私はそのような故障解析方法の検討から,装置の実際の設計まで関わっており,世界の半導体製造の歩留まり向上に貢献すべく日々働いています.

旦野 克典さん

旦野平成14年 電気電子工学科卒業
平成16年 工学研究科・電子工学専攻修士課程修了
平成19年 工学研究科・電子工学専攻博士課程修了
現在 トヨタ自動車株式会社勤務

私は高校生のころから環境問題に関心があり、太陽光発電などのクリーン発電技術や、効率的な電力伝送技術に興味がありました。大学ではこのようなことを詳しく学びたいと思い、電気電子工学科を選びました。

私は大学3回生までは、入学当初の希望分野にこだわらず、幅広い分野の講義を受講しました。これらの講義を通して、いつの間にか、電子工学に興味を持つようになり、この分野への進学を希望するようになっていました。

研究室を選ぶ際にはアドバイザーの先生からの助言によるものが大きかったと記憶しています。本学科には、アドバイザーというシステムがあり、先生と学生が半年に一度1対1で面談します。私の場合、電子工学の先生がアドバイザーだったのですが、ここで、その先生の研究室では半導体の基礎を学べるということ、またその研究は電気エネルギーの効率的な伝送・利用を実現するためのものでもあること知り、配属を志望しました。

私は希望通り、その研究室に配属され、卒業研究として次世代パワーデバイス用半導体材料として期待されるシリコンカーバイド(SiC)の結晶成長と評価という研究テーマに取り組みました。私はそれ以来研究の面白さに取りつかれ、修士課程を経て、博士課程まで進学しました。博士課程ではSiCにおける欠陥準位の解明と、それらが少数キャリヤ寿命へ与える影響の解明に取り組みました。私が博士課程で取り組んだテーマは、私の進学と前後して、研究室として本格的に取り組み始めたテーマであり、私自身が開拓しなければなりませんでした。開始当初は私自身の力不足のため苦労しましたが、研究室の先生方やメンバーとの活発な議論や自身の努力の結果、国際会議での5件の発表を始め、学会での表彰など、世界的にも認められた結果を残すことができました。少し手前味噌になってしまいましたが、このように苦労しながらも4回生のころの自分では想像もできなかった成果を残せたことには非常に満足しており、今の私を支える自信になっています。また、さまざまな研究にトライしたことで自分の研究の幅が広がったことも私の財産になっています。

私は現在、トヨタ自動車株式会社において、引き続きSiCの研究開発に取り組んでいます。SiCという新材料の研究開発を通して環境問題へ取り組んでいることが私の誇りです。会社では、京都大学で身に着けた経験(専門知識、研究への取り組み方など)を活かして、充実した日々を送っています。

岩根 裕典さん

岩根平成13年電気電子工学科卒業
平成15年工学研究科・電気工学専攻修士課程修了
現在 関西電力株式会社勤務

高校の最終学年のときに,どのような進路を選択しようか迷っていたことが10年以上昔のことになりました。当時は携帯電話を大学生や高校生が手に取り始めた時期であり,Webを自宅で気軽に使うことができるようになり始めた時期でした。みんなの身近にあふれ出し,生活に欠かせないものとなっている,電気電子工学に関して学び,将来の活躍の場にしたいと考え,京都大学電気電子工学科を選択しました。

電気電子工学が対象とする分野は幅広いものです。京都大学電気電子工学科では,それぞれの分野の最先端で,研究に携わっていらっしゃる先生方が担当なさった講義を,直接に受講することができました。学んでいることが,応用の分野や研究の最先端ではどのように活かされているのか,そのような話を講義の中で聴くことで,より深く知りたいと興味がかき立てられる場面が多くありました。これらは,教科書を片手に独学で勉強することでは得られないことでした。

研究室に配属されると,先生方や研究室の先輩,後輩とともに議論をしながら研究を進めていきました。みなさんと質の高い,数多い議論の場を持てたことは,技術者として,貴重な経験だったと思っています。また,研究室では充実した実験装置により研究を進めることで,書籍に記述された物理現象の実態とこれらを制御することの難しさを知ることができました。研究を通じて,物理現象を扱う電気電子工学における,実際の現象を経験する大切さを理解しました。

現在は電力用の設備の仕様検討や技術検討を行う業務に従事しています。案件を検討するごとに,新しく導入される技術内容への理解が求められ,関連する資料類を勉強します。学部在籍中に学んだ様々な事項や,研究で体験したことが基礎となっていることが多く,それらの知識が役立っていると感じます。また,海外に関連する業務に従事する機会があります。その際も,大学院在籍中の国際学会に向けた論文作成時の先生方の指導や,発表時の経験を活かすことができています。

これからは,自らの持つ知識や技術をブラッシュアップさせながら国内外のインフラストラクチャーの構築に貢献していく。そんな活躍をしていきたいと考えています。